あなたは、英語で「要約」を書くことが得意ですか?それとも少し苦手ですか?昨年から英検に要約問題が追加され、少し戸惑いを感じている方も多いと思います。今回は、語学学習エキスパートのカリサが、“効果的な要約”を書くためのアドバイス<パート1>をご紹介します!英検だけではなく、英語で要約や文章を書く上では必見です!ぜひあなたもこのヒントを知って英文要約に自信をつけましょう!
昨年、日本英語検定協会は大幅な改訂を行い、準2級プラス、2級、準1級、1級に「要約」が導入されました。これは長久手市のはなみずき通校の多くの生徒さんを悩ませているポイントともなっています。このブログは、皆さんが英検の試験で効果的な要約を書けるようサポートすることを目的としています。今は英検受験を考えていないという方にとっても、英語で要約を書く必要のある、あらゆる場面で役立つアドバイスです。また、このブログレッスンは次回のパート2に続きますが、そのパート2の最後には「要約ガイド」を載せており、そちらはダウンロードしていただくことも可能です。ご自宅で要約を書く練習をする際にぜひご活用ください!
多くの人は、「要約」とは単に元の長い文章を短くしたものと考えています。これは概ね正しいものの、全てがそうであるとは言えません。要約とは、元の書き手のメッセージと意図を、より短く、より明確に、より簡潔な文章を使って伝えることです。あなたの要約を読むことによって、要約の読み手は、元の文章の主旨や目的を完全に理解できなければなりません。このため、要点だけではなく本文の中の詳細情報を追加することもあるのです。
要約問題の試験官は、以下のような点を見ています。:
では、それぞれのポイントを詳しく見ていきましょう!これらが効果的な要約を書くための指針となります!
ブログのパート1では、ポイント1について解説します。そして次回ブログのパート2では、ポイント2から4までを解説します。
要約を書く前に、まず本文の主旨とその補足内容を把握する必要があります。では、その情報はどこから得られるのでしょうか?実は、原文の構成そのものが多くのヒントを与えてくれます。一般的なルールとして:一つの段落には一つの要点が含まれます。この要点は、ほぼ必ずその段落の最初の文で述べられています。その段落に続く文には、例や詳細、参照事項や研究、引用や意見、裏付けとなる証拠などの補足的な内容が含まれます。このブログレッスンでは、文章構成についての詳しい解説をご覧いただけることでしょう!
段落の順序も重要です。本文の最初の段落では、本文全体で議論される主なテーマがおおよそ示されています。そのテーマは大抵の場合、その段落の最初と最後の文付近で明確に述べられます。続く段落では、最初の段落で紹介されたテーマの側面について論じられます。(あなたが要約を書く際も、この段落構成に従うと良いでしょう。これについては後ほど詳しく解説します)。
この例文は、2025年夏に実施された英検2級の試験から直接引用したものです。こちらを見てみましょう。ブログを読み進める前に、この文章のテーマ、要点、および補足情報をご自身で特定できるか、ぜひ確認してみてください。
When people look for a job, some choose a workplace that is close to where they live, while others move to a new town or city in Japan. There are other choices, too. Some of them decided to go to other countries to work.
What are the reasons for this? They can have experiences that they cannot have in their own countries while working abroad. Also, they can learn a local language by using it not only at work but also at other times. This can help their future career as well.
On the other hand, people have to face issues with differences in customs at work. It can take a long time to get used to the new work environment if things are very different from their own countries. Also, people cannot easily visit their family and friends back home. This can cause them to feel lonely.
ご覧の通り、この例文には三つの段落があります。つまり、最初の段落で何のテーマであるかを紹介しています。続く段落では、そのテーマを構成する内容について述べています。この場合、テーマに関連する二つの要点があります。それでは、文章を実際に見ながら、テーマが何であるかを確認していきましょう。
When people look for a job, some choose a workplace that is close to where they live, while others move to a new town or city in Japan. There are other choices, too. Some of them decided to go to other countries to work.
最初の段落の中の重要な部分を太字で強調しました。すぐに、この文章が仕事を探す人々について書かれていると分かりますね。しかしこれは非常に広いテーマなので、最後の文を見て最終的な重要な詳細を確認しましょう。:「go to other countries to work.」これで、この文章が海外で仕事を探す人々について書かれていることが明確になりました!
では、このテーマに関する最初の要点とその補足内容について、二つ目の段落を見ていきましょう。
What are the reasons for this? They can have experiences that they cannot have in their own countries while working abroad. Also, they can learn a local language by using it not only at work but also at other times. This can help their future career as well.
この段落の最初の文は実際には疑問文ですが、同じルールが適用されます。この段落の要点は、人々が他国で働く理由です。「理由」が他国で就労することに関連づいていることは、最初の段落で既に特定したテーマから明らかです。
次に、これらの理由、つまり補足内容を見ていきましょう。「Experiences they cannot have in their home country」、「learning a local language」、そして「help their future career」が、三つの補足的な内容です。これらの補足内容は重要です。なぜなら、人々が他国で働くことを選ぶ理由は数多く存在するにも関わらず、この文の著者は特にこれらの理由を選んだからです。従って、要約を書く際には、著者がどのような理由を選んで論じているかを明記することが重要です。そうすることで、要約の読み手は、原文をより包括的に理解することができるのです。
それでは最後の段落を見てみましょう。
On the other hand, people have to face issues with differences in customs at work. It can take a long time to get used to the new work environment if things are very different from their own countries. Also, people cannot easily visit their family and friends back home. This can cause them to feel lonely.
最初の文から、この段落では海外勤務の問題点について述べられていることが分かります 。あなたは、その補足的な理由について把握できましたか?この段落で挙げられている補足的な理由は実際は二つだけです。一つ目は、「it takes a long time to get comfortable in a new work environment」、そして二つ目は「people cannot easily visit family and friends.」です。最後の文は、二つ目の補足理由の結論を示す内容です:人々は家族や友人を簡単に訪ねることができないため、孤独を感じるのです。
「On the other hand」は、特定のテーマについて、その長所と短所を論じる際に非常によく使われるつなぎ言葉です。第2段落と第3段落の補足内容(「reasons」と「issues」)をもう一度読み返してみてください。両者の違いに気付きましたか?「reasons」はよりポジティブに、「issues」はよりネガティブに感じられます。この場合、「on the other hand」は、読み手に対して、ポジティブな理由からネガティブな問題点へと話題が切り替わることを伝えています。
もしこの文章から得た情報をすべてメモするとしたら、以下のようになるでしょう。:
テーマ -> 他国で仕事を探す人々がいるということ。
要点 1 -> 肯定的な理由
補足内容 -> 新しい経験、現地語の習得、
将来のキャリアに役立つこと。
要点 2 -> 否定的な問題点
補足内容 -> 環境に慣れるのに時間がかかること、
家族や友人を訪ねることが難しいこと。
文章のテーマ、要点、そして補足内容を特定する方法を学びました。それでは、これらの情報をどこで見つけることができるのか、復習しましょう。
テーマ -> 最初の段落の最初と最後。
要点 -> 段落の最初の1〜2文。
補足内容 -> 段落の要点の後に続く文。
これまで、英検の試験では一貫してこの構成が採用されてきました。準1級と1級では、文章がさらに長くなります。その中では、さらに多くの補足内容や詳細な説明、ときには事実に基づく証拠などが必要となる、より複雑な論点が示されます。文数が多くなるため、テーマを示す部分が必ずしも最初と最後の文に限定されるわけではありませんが、最初の段落の冒頭と末尾には配置されていることでしょう。従って、基本的な構成は依然として適用されるのです。
英検要約に関するブログパート1は以上となります!次回のパート2では、英検の試験官があなたの要約を採点する際に重視する、残り3つのポイントについて解説します。パート2では、ご自宅で要約作成力を磨ける「英検要約ガイド」のダウンロード版も掲載します!それでは次回をお楽しみに!
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