海外渡航前に知っておきたいことの一つに「チップ文化」があります。多くの方が、海外でサービスを受けるとチップを払うことをご存知だと思いますが、では実際に、どこで、いくら払うかなど、海外へ行く前にはぜひ確認しておきたいですよね。今回はネイティブ講師のカリサが、アメリカのチップ文化を詳しく解説!ぜひあなたもチェックしてみてください。

長久手市のはなみずき通校では、海外移住へ向けて準備を進める生徒さんが多くいらっしゃり、彼らの多くの心配事の一つに、「チップ文化」があります。アメリカではチップ文化が非常に広く浸透しており、そこには多くの暗黙のルールや隠れた期待が存在します。事前に準備しておきたいと思うのは当然のことでしょう!教師になる前、私は大学時代に大規模レストランのウェイトレスとして 働きながら学費を稼いでいましたので、チップの受け手と渡し手の双方の立場からお伝えすることができます。アメリカ以外にも、世界中の多くの国に独自の歴史を持つチップ文化が存在します。しかしチップに関する文化的ルールは国によって大きく異なるため、このブログではアメリカに焦点を当てたいと思います。
このブログでは、チップ文化の簡単な歴史や、なぜチップが重要なのか、チップを払う場面で求められること、そしてもちろん、こうした実生活で役立つ英語表現などをご紹介します!
アメリカで最初にチップを渡したのは、1850年代の富裕な貴族たちでした。彼らはヨーロッパ旅行でチップの習慣を知り、帰国後に自らの富を誇示したかったのです。これらのチップは、レストランや列車で働くサービス従事者への「感謝の印」として贈られました。これが「tip(チップ)」が「gratuity(チップ、謝礼)」とも呼ばれる理由です。しかしチップが重要視されるようになったのは、1865年にアメリカで奴隷制度が廃止された後のことです。新たに解放された多くの奴隷だった人々は、無給(あるいはごくわずかな賃金)の従業員としてサービス業に就きました。彼らが得る収入のほとんどは、客から渡されるチップによるものでした。当時、チップ文化は依然として非常に議論の的であり、一般市民はチップ文化に抵抗を示していました。しかし時が経つにつれ、チップはサービス業従事者の賃金において不可欠な要素となり、廃止は不可能となりました。(1920年代にアメリカ連邦政府が廃止を試みたが失敗したにもかかわらずです。)今日に至るまで、ほとんどの州では、サービス業従事者は州の最低賃金未満の賃金で雇用されることが法的に認められています。これは、その差額を補うだけのチップの収入が見込まれるためです。(ただし、チップ収入は全米で課税対象となっています。)
ご想像の通り、これによりサービス業従事者は、時給の不足分を補い十分な収入を得るために優れたサービスを提供しなければならないというプレッシャーにさらされています。同時に、客も予想以上に多くのお金を払わないといけないプレッシャーがあります。そしてインフレ率の上昇に伴い、チップを増やすプレッシャーは着実に高まっています。ここ10年で、レストランやバーだけでなく、アイスクリーム店、コーヒーショップ、美容院や理容室、ハウスクリーニング、Uber(配車サービス)やタクシー、スムージー店、カフェ、ファストフード店、ドライブスルー、ホテルスタッフ、書店など、数えきれないほど多くの場所でチップを求められるようになりました!幸いなことに、これら全てのサービスに対してチップを払わなければならないという文化的圧力はありません。アイスクリームを買った後、チップ入れに1ドル入れなくても誰も気にしません。しかしチップを払うことを真剣に検討すべき店舗もまだ存在します。それでは、その点についてお話していきましょう!
まず、チッ プはあくまで期待されるものであり、義務ではありません。チップを渡さないことは違法ではありません。食事後にテーブルに数ドル置いていかなくても、警察に捕まる心配はありませんのでご安心ください。しかし、従業員や文化的な習慣への敬意からチップ文化を取り入れてみたい場合は、以下の簡単なガイドをご覧ください。
レストランやバーでは、チップは文化的に期待されています。こういった場面では、合計金額の15%が相場ではありますが、20%をチップとして渡すのが丁寧だとされています。例えば、家族で座って食事するレストランに行き、合計金額が86.92米ドル(約13,633円)だった場合、約18.00米ドル(約2,823円)のチップを渡すべきです。サービスが悪かったと感じた場合(例えば店員の対応が粗雑だった、注文したものが届かなかったなど)は、チップを減らすのは理解できますし、それはあなたの選択です。逆にサービスが素晴らしく、より多く支払いたい場合も、完全にあなたの自由です。またレストランでは、ウェイターはしばしばそのチップの一部をキッチンスタッフと共有しなければならない点にも留意してください。したがって、料理が特に美味しかった場合、少し多めにチップを渡せば、その一部がシェフや料理提供に関わった全員に還元されます。このように、チップの額は完全にあなたの判断に委ねられています。もし迷った場合は、総額の20%が一般的に好まれる目安です。
上記でもお話ししましたが、最近 では多くの様々な店でチップを渡すかどうか聞かれます。一般的に、誰かがサービスを提供しているなら、チップを渡すかどうかを尋ねられることが多いでしょう。しかしアメリカ人であっても、求められた全ての状況でチップを渡すわけではありません。以下に、アメリカ人が通常チップを渡す一般的な場所と金額の目安をご紹介します。:

レストランやバーの従業員を除いて、ほぼ全てのサービス業従事者は、最低賃金法の低い位置には含まれません。したがって、大半のサービス業従事者は適正な賃金を得ているため、多くのアメリカ人は彼らにチップを渡す必要性を感じていません。美容院は珍しい例外であり、従業員は適正な賃金を得ているにもかかわらず、頻繁にチップを受け取っています。
アメリカ人がチップを渡す理由、渡すタイミング、そして金額について理解できたところで、チップに関する一般的な英語表現を見ていきましょう。
レストランやバーでは、伝票の下部に「tip」または「gratuity」と書かれた欄があります。そこには単にどのくらいチップを払うかを記載し、その額を支払い総額に加算するだけです。口頭で英語で伝える必要はありません!
通常、チップが他の誰かへ渡される場合を除いて、直接チップを求められることはあり ません。サービス業従事者があなたにチップを求めることはないでしょう。いくつかの場所、例えば美容院などでは、大抵受付のスタッフが支払いを受け取り、チップについて尋ねる場合があります。下記に例を挙げます。:
If you would like to leave a tip for your stylist you can mark it here.
Gratuity isn’t included so please write it on your receipt if you wish to leave one.
If you want, you are welcome to leave a tip here or hand it to your stylist directly.
他の状況では、あなたの支払い準備が整った際にチップの選択肢が表示されます。サービススタッフは通常、支払額をしっかり確認するよう促すことでチップをほのめかします。以下にチップを勧められる一般的な方法をご紹介します。:
If you could just take a look at the screen, it will ask you a few questions.(もし一つ以上の質問があるなら、大抵少なくともそのうちの一つはチップを求めるものです。)
Please take a look here and answer the question on the screen.(一つだけの質問は、あなたがチップを払うか、またいくら払うかということです。)
Could you go ahead and check the receipt and sign the bottom for me?
チップを渡したいけれど方法が分からない場合は、直接聞いても全く問題ありません。例えば、”Where can I leave a tip?”と言えばいいです。または、合計金額に追加して、”keep the change.”と言うこともできます。サービス業従事者により喜ばれるため、現金でのチップは非常に一般的です。しかし、クレジットカードでのチップも同様に喜ばれます。
The customer is talking with the front desk attendant.
| 受付スタッフ | : | Thank you so much. Now if you could just sign here then you’re all set. |
| 客 | : | Sure thing. Is there somewhere I can leave a tip? |
| 受付スタッフ | : | If you want to leave a tip, you can give it to them directly or leave it here. I just need the name of your stylist. |
| 客 | : | It was Susan. Could you make sure she gets it? |
| 受付スタッフ | : | Absolutely, I will. Thank you for the gesture. |
| 客 | : | Thank you too. |
The customer and cashier are talking.
| 会計係 | : | Thank you, now if you could just take a look at the screen here and answer the question. |
| 客 | : | (スクリーンを見てチップを払わないというボタンをクリック) |
| 会計係 | : | Thank you so much. Your order will be ready shortly. |
| 客 | : | Thank you. |
A customer is talking to a bartender.
| バーテンダー | : | Here’s your tab. Please just sign the bottom then you’re all set. |
| 客 | : | Where can I leave a tip? |
| バーテンダー | : | If you want to leave a tip you can go ahead and mark it there at the bottom of the receipt where it says 'gratuity.' |
| 客 | : | Oh I see it. Thanks so much, I had a great time. |
| バーテンダー | : | No problem and thank you. It helps me out a lot. |
| 客 | : | Sure thing. Thanks again! |
会話の例からもわかるように、チップを渡すのは非常に簡単です。サービス業従事者がチップについて話すのは失礼にあたるため、通常はチップは書いて渡すだけです。つまり、こうした場面を乗り切る上で必要な口頭での英語はそれほど多くありません。
以上です!これで皆さんがチップ文化の世界に踏み込む準備ができていると嬉しいです。エクスリンガルでは、皆さんの英語の目標達成をサポートするだけでなく、多文化背景を持つネイティブ講師たちの実践的な経験に基づき、皆さんが実際のシチュエーションへ向けて準備ができるようサポートしています。
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