英検、TOEICなど試験対策や、語学学習には欠かせないリーディングスキル。英語リーディングスキルを効果的に上達させるための「3つのコツ」、あなたはご存知ですか?
これは特に英検やTOEIC、TOEFLなどの受験を目指す私たちの生徒さんから非常によく聞かれる質問です。そこで今回は、長年に渡る私の英語教育経験や、私自身の語学学習の中で学んだ、リーディングスピードと読解力を向上させる3つのコツをご紹介したいと思います。これらは私自身にも皆様にとってもとても役立つ方法です。
まず初めにお伝えしたいことは、リーディングスキルを上達させるにはどうしたらいいかという質問は、各種テストを受験しようとしている生徒さんからよく聞かれますが、リーディングスキルを向上させることは、どの言語においても、より高いレベルに到達するための重要な鍵です。言うまでもなく、リーディングスキルが高ければ高いほど、その言語を読む機会が増え、従って新たな語彙やイディオム、複雑な文章に触れることとなり、それは単にリーディングスキルを向上させるだけではなく、語学学習の全てのスキルの向上に繋がります。
結果として、リーディングスキルを向上させることは、語学学習をする上で好ましいレベルに真に到達することを望む人にとっての目標であるべきだと私自身は感じており、それは同時に私たちエクスリンガルのほとんどの生徒さんたちが目標としていることでもあります。
英語(またはあなたが学習している言語)を、毎日または少なくとも週に5回は読むようにしましょう。とてもシンプルな方法ではありますが、たくさん読めば読むほど、より速く、より上手に読めるようになります。残念なことに現代の私たちの忙しい生活では、目標達成するために必要なだけの定期的な読書をすることが難しく、避けてしまいがちです。
では、どうすればこの問題を回避できるのでしょうか?私が個人的に効果的だと思うことは、単純に毎日のルーティンに新しい習慣を取り入れることです。私は、語学学習のような長期的な目標は、朝一番に取り掛かることが好きです。なぜなら簡単なことから取り掛かってしまうと、時間がかかるような長期的な目標を脇に置いてしまいがちになり、そのまま一日中それをやらない可能性もあるからです。やるべきことを避けてしまうパターンがあまりに長く続いてしまうと、語学の上達は遅くなり、ネガティブな気持ちを引き起こすという悪循環となってしまうかもしれません。こうなることは絶対に避けたいですよね。
私は大抵、朝食前か、少なくとも仕事を始める前に、語学学習をすることを習慣にしています。リーディングの練習自体に関しては、私は日々の目標として、例えば1日1つのニュース記事や、1日に3ページの多読リーダーを読むこと、またはテストとしての記事を2日に1つ読むと決め、それを忠実に行うようにしています。このような習慣をあなたも身につけることができれば(新たな習慣を身につけるには約3カ月かかりますが)、それを行うことはより容易になり、その日ごとのモチベーションに頼る必要がなくなります。モチベーションというものは気分に左右されることが多く、特に語学学習のような超長期的な目標においては難しくなります。学習習慣はあなたの日々のルーティンの一部となり、3カ月から6ヶ月後にはリーディングスキルと語学スキルがいかに速く上達しているかということに、あなた自身が驚くことでしょう。
集中力が必要な難しい文章を読むことと、気楽に楽しめる簡単な文章をバランスよく読むことが大切です。
集中力と注意力を必要とする集中的なリーディングは、語彙力と読解力を向上させる上で絶対に不可欠なものです。英検やTOEICといったテストに合格するためにも、そしてあなたの語学力を全体的に向上させるためにも、少なくとも週に3回はこの集中的なリーディングを行うことが非常に大切です。集中的なリーディングへのアプローチ方法については、この記事の3つ目のヒントの中でお話したいと思います。
一方で、自分にとって楽しく、難しすぎない記事や本を読むこともとても大切です。 これを行うことで、過去に学習したことを強化し、リーディングスピードを養い、また学習中の言語への親しみやすさを高めることが出来ます。目標とする言語で読むことをより自然に感じる感覚を養い、それが更に学習の達成率を上げるという好循環に繋がるのです。
語学学習を始めたばかりの頃は、文法や語彙にまだ慣れていないため、楽しく簡単に読める文章を見つけることは難しいかもしれません。ここで、多読リーダーがとても役に立つのです。通常、1から6まで(1が一番簡単で、6が一番難しい)に段階分けされており、大抵の場合オーディオブックが付属しているため、文章の内容を聞くと共に発音に慣れることも出来ます。語彙や文法も各本のレベル毎に設定されているため、ネイティブ・スピーカー向けの本を読むよりもはるかに読みやすくなっています。
もし自分のリーディングスキルがどの程度か分からない場合は、オックスフォードに一連のテストがありますので、そちらで確認することが出来ます。スコアが80%より低い場合は低めのレベルへ、またスコアが95%以上の場合はより高いレベルの方へ進んでみましょう。
本を探す際には、私はよくアマゾン(Amazon.co.jp) を利用し、検索バーで「graded readers」と検索します。私がよく使う検索キーワードは以下の通りです。(もちろんあなたの目標とするレベルに応じて変えてくださいね。):
“Penguin Graded Reader Level 1”
“Oxford Graded Reader Level 1”
“Pearson English Graded Reader Level 1”
このように検索をすると膨大な種類の多読リーダーが表示されますので、その中から選ぶことが出来ます。
より上級レベルの学習者の方には、以下のニュースサイトをお勧めしたいと思います。無料のものと有料のものがあります。メニューの部分から、世界のニュース、技術分野のニュース、経済、スポーツ、その他多数のトピックから、自分の興味に沿った、あるいは集中して読みたいトピックを選ぶことができます。
もちろん他にも膨大な数のウェブサイトがありますので、上記はあなたが日々のリーディング学習を実践する上でお役立ていただきたい多くの記事の一部に過ぎません。
集中力が必要な難しいリーディングにアプローチするにあたり、私自身は、3つの戦略的なステップを用いることが好きです。これは私自身にとっても、そして私の生徒たちにとっても、リーディングを行う上での様々なスキルの向上と、読解力の向上にとても効果的だと思います。
以下がその方法です。
1回目のリーディングでは、分からない単語や難解な文で立ち止まることなく、記事やそのページを読むことをお勧めします。これは、文章を完全に理解出来なかったとしても、意味を汲み取る能力を鍛え、また速読の訓練にも役立ちます。一度読み終えたら、その文をどの程度理解できたか(例えば40%など)と、その記事の中の何を理解できたかをメモしてみましょう。
2回目のリーディングでは、ペンを持ち、初めて見る単語やフレーズ、あるいは難しいと感じた部分に下線を引きましょう。Google imagesや英英辞書をまず使用し、そして最後に英和辞書を使って、新しい単語やフレーズを調べ、メモを取りましょう。そしていくつかの単語やフレーズ、イディオムを暗記してみてください。これが学習と暗記の段階です。可能な限り、テキスト自体に和訳を書いたり、あなたの母国語でメモをすることは避けましょう。あなたは今学習中の言語で勉強し知識を構築しているところなので、その記事やノート自体に日本語訳を書くことは避けましょう。
また各段落の要約を自分の言葉で書くことも効果的です。これは特にテストを受ける人にとって重要な部分です。英検の新しい変更点においては、特に文章要約のスキルに重点が置かれています。英検の新しい変更点については、Harunaのブログ記事をご覧ください。
2つ目のステップを終えたら、途中で止めずに再度記事を読んでみましょう。その記事に対するあなたの理解度がある程度向上しているはずです。ここで私個人としてとても重要だと思うことは、100%を理解することを目標にはしないということです。それを目標にすることは、特に学習初心者や中級者の場合、時間がかかりすぎてしまうからです。あなた自身が最初に読んだときとの理解度を比べてみてください。最初と比べて理解度が10~30%上がれば上出来です。その上で、より難しいレベルのリーディングに進み、同じプロセスを行ってみると良いでしょう。
この3段階のアプローチにより、リーディングスピードの向上と理解力や語彙力の向上をバランスよく行うことが出来ます。全てのスキルがリーディング能力の向上には必要なのです。
これらのヒントと戦略が、英語やあなたが目標とする言語のリーディング能力を向上させるための探求に役立つことを願っています。
私たちエクスリンガルでは、各種テスト対策、ビジネス英会話、また英語を学習する全ての方に向けて幅広い英語学習コースをご用意しています。レベルチェックレッスンと体験レッスンもございます。どなたでもご参加可能でございます。ぜひこの機会にお問い合わせいただき、レベルチェックレッスンをご受講してみてくださいね。